社会的ひきこもり―終わらない思春期 (PHP新書)



社会的ひきこもり―終わらない思春期 (PHP新書)
社会的ひきこもり―終わらない思春期 (PHP新書)

商品カテゴリ:医学,薬学,医療,看護,介護
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著者の愛が感じられた

知人の精神科医からもらい受けて、試しに読んでみた。
ひきこもりやひきこもりからの「更生」をテーマにするような本の中には、著者の偏見や若者への無理解から、必要以上にひきこもりという存在を否定的に書いたものがあるが、本書は、斎藤環のひきこもりに対する愛を感じることのできる一冊だった。

ただ、ひきこもりにどう接していくかに関する部分が、あと少し物足りなかった。親や周囲の人間がどう接していくかだけでなく、社会全体としてこの問題にどう向き合っていくべきなのか、もっと明確な提言があればよかったように思う。

信じてもらえない子が引きこもる

子供を信じられず、ひきこもらせる親。
親にさえ信じてもらえずすっかり自信を無くして引きこもる子供。
これがひきこもり原因だ。

人を愛するとは信じることだ。
ただその人がその人だから信じる、それが愛だ。

親から信じてもらって育った子は引きこもりには絶対ならないし、子供を信じている親は引きこもらせない。
引きこもり=無気力ではない。

著者はひきこもりの専門医である。引きこもりとはという定義から始まり、引きこもりは病気といえるか、など語られていく。まず、引きこもり=無気力ではない、ということ。これは一般に誤解されがちなことで、私も本書を読むまではそう思いこんでいた。最後の引きこもりからの脱出過程でインターネットが役だっている箇所が興味深かった。最近では30代以降の引きこもりが増加する傾向にあり、これは就職難から来る理由も考えられる。いずれにせよ、他人に寄生して いるわけだから、両親が年老いていくと引きこもりにも、何らかの将来設計を立てねばならなくなる。この点に現時点では対応が難しいようだ。
もっと何か明確に提示してほしかった。デリケートな問題ではあるんだけどさ。

思春期・青年期が専門の精神科医による現代の若者病ともいえる「ひきこもり」の解説書。
筆者はマンガ、アニメをはじめとするサブカルチャーにも明るく、専門を越境して自由な
論を展開している評論家でもある。そんな筆者の「本業」ともいえるひきこもり論。しか
し、この本ではこれまでの他分野における精神分析を使った自由な思索が封じられている
ような気がする。各章とも最終的な結論として答えを提示するというよりも漠然と「べき
ではないだろうか」や「期待したい」など、中途半端なままで終わられてしまっている。
結局、「何か言っているようで、何も言っていないような」感が否めない。

本の構成の点では章と章の関連性がかなり緩い。そもそも、テレビを論じている第1章は
今振り返ってみると「いる?」と思ってしまう。結局本のタイトル「負けた教」の分類は
拡張化(希薄化)して、具体的事例をもとにした若者論という構成になっている。この本
最後に唐突に玄田有史との対談が挟み込まれているのだが、ひきこもりの名付け親と日本
版ニートの名付け親の頂上対談とも言わんばかりの構成だ。

ところで斉藤はひきこもりという言葉によって診断されることで、少なくとも家族は救わ
れるとしているが、それがひきこもり脱出に近付くとは必ずしも言えないのではないか。
言葉によって概念を形成することのマイナス面もある。例えば、ひきこもりにとっては自
信のなさ、それ自体が彼のアイデンティティになっている可能性は否定できない。それさ
えもがその他大勢の症状の一つだと診断されるということは、自分の唯一性を揺るがす、
深刻なアイデンティティクライシスに陥る可能性もあるのではないだろうか。特別だと思
っていた自分の凡庸性が露呈され更なる悪循環にはまる可能性は捨てきれないだろう。こ
の社会状況に対する名づけが特に社会学の分野で横行しているが、結局「だからなんなの
?」という問いからは逃れられない。

現場人の肌感覚&学問的・理論的バックボーン

こうした著作、ややもすると掲題のどちらか一方に比重を置く事が圧倒的な中、本著作はそのバランスが良い。

よく見られる例
1.ややもすると、特異ないしは極端な例を挙げ連ねて「現場の叫び」とする。
ツッコミどころ→「それってどこまで一般化していいの?」

2.●●説や■■論の解説に有用な1例を引っ張り挙げるのみだったり、学問的整理に終始したり。
ツッコミどころ→「現実に即した戦術レベルを構想・行動できないんじゃ、わちゃわちゃ解説したって何の意味もないじゃん」

医者であり現場人であり、理を知って理に振り回されず。

まずはそのスタンスに、好感が持てます。



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